入れ歯で食べるときのコツ

 一般的な入れ歯でもおいしく食べるには基本的なコツがあります。

 入れ歯をしているあなたは、思うように食べられないという悩みを抱えながら「仕方がないのかも…」とあきらめていませんか。でも決してあきらめることはありません。まず「工夫すれば入れ歯でも食べられる」という気持ちを持ってください。「食べたい」という意欲…これが大切なのです。入れ歯は自然歯とは違い、人工的に作られたものです。だからこそ、自然歯と違い入れ歯で食事するには、さまざまなコツと慣れが必要になってきます。そのコツをマスターし、入れ歯に慣れることで「自分の歯」に近づくのです。入れ歯で食べるときのおもなコツとして、次のような工夫があります。

●小さく切って食べる・細かく千切って食べる…自然歯では難なく一口で食べられる食べ物でも入れ歯ではなかなか噛むことが難しい場合が少なくありません。このようなときは、小さく切ったり細かく千切ると、案外入れ歯でも噛むことができることが多く、食べられるようになります。
●薄く切る・薄く切り過ぎない…入れ歯で食べるには食べ物を薄くきることがポイントの一つです。ただしあまり薄すぎると、口の中で滑ってしまってかえって食べにくくなってしまいます。
●切れ目を入れる…かまぼこやたくあんなど入れ歯では食べにくいといわれている食べ物でも、切れ目を入れると食べやすくなります。
●軟らかいものから慣れる…入れ歯を入れた当初は、まず軟らかいものから食べ始め、だんだんと硬さのある食べ物に慣れていくのが基本です。軟らかい食べもので「慣らし運転」をしたら硬い食品を食べるようにしましょう。
●軟らかいものだけを食べない…軟らかい食べ物は噛みやすいために、入れ歯をしている人は硬い食べ物を敬遠しがちになります。しかし軟らかい食べ物に慣れて習慣化してしまうと、歯茎がやせ、噛む働きが退化してしまう危険性があります。また軟らかい食べ物では唾液の分泌量が少なくなり、その消化作用や抗菌・洗浄作用が十分に働かなくなります。
●唾液の分泌を心がける…唾液には消化作用や抗菌・洗浄作用のほか、咀嚼の補助や粘膜の保護、嚥下運動の促進などさまざまな働きがあります。また入れ歯と歯肉の間に入った唾液が吸着力を高め、噛んだ時の衝撃を和らげるクッションのような働きもします。よく噛むと唾液の分泌が促進されます。

 これらのコツは基本的なものです。食べ物には硬い、軟らかいのほか、粘着性や弾力性の有無などさまざまな特性があります。軟らかいから入れ歯で食べやすいとの限りません。それぞれの食品の特性に応じた食べ方を心得ておけば、入れ歯でも楽しくておいしい食事ができます。

 上記のコツに慣れるとありますが本来噛めないのに徐々に慣らすのは本当はよくないのです。なぜなら慣れで食べるとよくない噛み合わせに自分の身体を合わせていき慣れで食べられるようになるからです。きちんと型どりと噛み合わせの計測ができた上でよく噛めるように作成された入れ歯は本来慣れなくてもはじめからするめやお肉のようなものを噛むことができることを最後に付け加えておきます。

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