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「新しい入れ歯を作ったのに、前の入れ歯の方が噛みやすかった」
「古い入れ歯は傷んでいるけれど、捨ててしまってよいのだろうか」
「今まで使ってきた入れ歯の感覚を、新しい入れ歯にも生かせないだろうか」
このように感じている方は、現在の入れ歯だけでなく、以前使っていた入れ歯も捨てずにお持ちください。
古い入れ歯には、その方がどの位置で噛み、どのように顎を動かし、どの部分に力をかけてきたかという情報が残っています。みやの歯科医院では、前の入れ歯から得られる情報を調べ、良い部分を生かし、問題のある部分を見直して新しい入れ歯を製作します。当院では、この考え方による新しい入れ歯を「リノベーション義歯」と呼んでいます。
リノベーション義歯は、古い入れ歯をそのまま複製することでも、他院で作られた入れ歯を安易に削って改造することでもありません。古い入れ歯を患者さん固有の診断資料として利用し、新しい入れ歯の製作に役立てる方法です。
古い入れ歯は噛み方を記録した資料です
長く使った入れ歯の人工歯には、噛む動作によって少しずつ摩耗面が形成されます。義歯床や辺縁にも、頬、舌、唇、粘膜の動きによる影響が現れます。
古い入れ歯を見ることで、次のような情報を確認できる場合があります。
- 人工歯が並んでいる位置と角度
- 前歯と奥歯の高さ
- 左右の噛み合わせの接触状態
- 人工歯に形成された摩耗面
- 顎を動かしたときに接触する場所
- 入れ歯が傾いたり浮いたりする方向
- 義歯床の大きさと縁の長さ
- 粘膜に強く当たりやすい場所
- 残っている歯に加わっていた負担
- 患者さんが長年使い慣れてきた形や感覚
ただし、長く使用しているからといって、古い入れ歯のすべてが正しいとは限りません。人工歯が大きく摩耗していたり、噛み合わせの高さが低下していたり、粘膜との間に隙間ができていたりすることもあります。
重要なのは、古い入れ歯をそのまま再現することではなく、残すべき情報と修正すべき問題を分けて考えることです。
リノベーション義歯とは
みやの歯科医院のリノベーション義歯は、前の入れ歯から情報を収集し、その情報を新しい入れ歯の製作に利用する自費診療です。
古い入れ歯を診査しながら、次の点を検討します。
- 前の入れ歯で噛みやすかった要素は何か
- 痛みや外れやすさを生じさせていた要素は何か
- 新しい入れ歯へ引き継ぐべき位置や形はどこか
- 新しい入れ歯で修正すべき高さ、角度、接触はどこか
- 現在の歯、粘膜、顎の骨、顎の動きに適した設計は何か
古い入れ歯の情報を利用しても、新しい入れ歯が古い入れ歯と同じ形になるとは限りません。残存歯や粘膜の状態、顎堤の変化、噛み合わせ、顎の動きなどを現在の状態に合わせて評価し、必要な修正を加えます。

古い入れ歯から新しい入れ歯へ引き継ぐ情報
人工歯の位置
人工歯の位置は、見た目だけでなく、舌の動かしやすさ、発音、頬や唇の支え、入れ歯の安定にも関係します。
新しい入れ歯で人工歯の位置を大きく変えると、形はきれいでも舌が窮屈になったり、頬を噛んだり、顎を動かしたときに入れ歯が押し外されたりすることがあります。前の入れ歯で使いやすかった人工歯の位置は、新しい入れ歯を設計する際の参考になります。
摩耗面とファセット
長く使用した人工歯には、その方が繰り返し顎を動かした結果として摩耗面が形成されます。この面はファセットと呼ばれます。
ファセットは、顎がどの方向へ動いてきたかを考える手掛かりになります。ただし、好ましい顎運動によって形成された面とは限らず、噛み合わせのずれや入れ歯の動揺によって生じた可能性もあります。そのため、摩耗面をそのまま写すのではなく、現在の顎の動きや症状と照らし合わせて判断します。
噛み合わせの高さと顎位
人工歯が摩耗すると、噛み合わせの高さや上下の顎の位置関係が変化している場合があります。一方で、患者さんの神経や筋肉は、長年使用した入れ歯の顎位に適応していることもあります。
古い入れ歯での顎位を出発点として確認し、現在の状態に無理がないかを診査しながら、新しい入れ歯の顎位と高さを検討します。
義歯床と辺縁の形
義歯床が大きすぎたり縁が長すぎたりすると、舌、頬、唇の動きを妨げることがあります。反対に小さすぎると、噛む力を受ける面積が不足し、粘膜の一部に負担が集中することがあります。
古い入れ歯の義歯床を確認し、どこが安定に役立っていたのか、どこが動きを妨げていたのかを見分けて、新しい設計へ反映します。
残存歯とフレームの状態
部分入れ歯では、残っている歯の位置、動揺、傾斜、被せ物の形、入れ歯を支えるフレームの設計も確認します。前の入れ歯で特定の歯に力が集中していた場合、新しい入れ歯では力の受け方を見直す必要があります。
リノベーション義歯の流れ
1 初診と口腔診断
初診では、現在のお口と入れ歯の状態を診査します。現在使用している入れ歯だけでなく、以前の入れ歯があれば一緒に確認します。痛む場所、外れる動作、噛みにくい食品、新旧の入れ歯の違いなどもお聞きします。
- 初診・口腔診断:22,000円
- CT撮影:16,500円
2 体験プレートの型取りと装着
体験プレートの印象採得には約1時間を予定します。その後、院内で約3時間かけて体験プレートを製作し、装着します。体験プレートを通して当院の治療システムをご説明し、治療内容と契約条件にご納得いただいたうえで契約へ進みます。
3 治療義歯を製作します
治療義歯は、後日の予約で即日に製作する方法と、連続した2日間で製作する方法があります。初診当日に製作へ進むことが可能な場合もあります。
初診当日に治療義歯を装着する場合
体験プレートの装着と契約後、その体験プレートを治療義歯のフレームとして利用し、噛み合わせを採得します。その後、前歯を排列し、夕方から夜を目安に治療義歯を装着します。
連続した2日間で製作する場合
1日目は、体験プレートの装着と契約後、体験プレートを治療義歯のフレームとして噛み合わせを採得し、前歯の排列まで行います。終了は午後8時頃を予定します。2日目は、夕方から夜を目安に治療義歯を装着します。
診療状況、お口の状態、製作する義歯の内容により、当日の進行や終了時刻は変わることがあります。
4 治療義歯で歯肉と噛み合わせを整えます
治療義歯の装着後、約2か月から3か月をかけて、歯肉の状態と噛み合わせを確認しながら調整します。この期間に、人工歯の位置、噛み合わせ、義歯床、フレームなどを項目ごとに確認し、新しい本義歯へ引き継ぐ情報と修正する問題を整理します。
5 本義歯を製作します
治療義歯で歯肉と噛み合わせが安定したことを確認してから、本義歯の製作へ進みます。古い入れ歯と治療義歯から得た情報を出発点に、現在のお口と身体の状態に合わせて設計します。単純なコピーではなく、必要な部分を修正した新しい入れ歯です。
6 実際に噛めるかを確認します
みやの歯科医院では、完成の一歩手前でピーナッツチェック、完成時にスルメチェック®を行い、実際に食べ物を噛める状態かを確認します。噛みにくい場合は、診察と製作を担当した本人が原因を確認して調整します。
※食べ物の噛みやすさや治療結果には個人差があります。すべての方が同じ結果を得られることを保証するものではありません。
リノベーション義歯の費用
治療義歯と本義歯を合わせた片顎の費用は、欠損歯数により異なります。
- 1本欠損:330,000円
- 2本欠損:450,000円
- 3本欠損:600,000円
- 4本から6本欠損:900,000円
- 7本以上の欠損:1,100,000円
- 総義歯:1,400,000円
上記はいずれも片顎の費用です。初診・口腔診断22,000円、CT撮影16,500円、会費、再診料、処置代、材料費などは別途必要です。治療開始前に、治療範囲と契約内容に基づく費用をご説明します。
会員制度と再診費用
みやの歯科医院は会員制の歯科医院です。治療を受けるには会員契約が必要です。
- 月額会費:11,000円
- 再診料:11,000円
- 処置代・材料費:治療内容に応じて別途必要
費用や契約条件は変更されることがあります。契約前に最新の料金表と契約書をご確認ください。
治療義歯から始めるレンタル義歯のリノベーションプラン
リノベーションプランには、治療義歯の費用を0円として治療を始める「レンタル義歯」の仕組みがあります。
このプランでは、本来必要となる技工費相当額をマイナスポイントとして記録し、毎月の会費によってそのマイナスポイントを相殺していきます。「治療全体が無料」という意味ではありません。初診・口腔診断、CT撮影、月額会費、再診料、処置代、材料費、本義歯などの費用と、ポイントの計算方法・契約条件について、開始前に説明を受けてください。
他院で作った入れ歯をそのまま改造する治療ではありません
他院で製作された入れ歯には、その医院の設計や治療方針が反映されています。また、材料や内部構造が分からず、削ることや材料を追加することで、強度や適合が変化する可能性もあります。
そのため当院では、患者さんから強いご要望がある場合を除き、他院で製作された入れ歯を直接削ったり、大きく改造したりすることを基本とはしていません。
他院で作った入れ歯も、これまでの噛み方を知るための診断資料として拝見します。その情報を利用し、当院との自費診療契約のもとで、新しい入れ歯の製作を行うのが基本的な考え方です。
古い入れ歯を持参していただきたい理由
新しい入れ歯だけを診ても、「以前はどの位置で噛めていたのか」「どの変更によって噛みにくくなったのか」が分からない場合があります。
現在の入れ歯と以前の入れ歯を比較すると、次の違いを確認しやすくなります。
- 人工歯の位置や角度
- 噛み合わせの高さ
- 左右の接触順序
- 義歯床の大きさ
- 舌房の広さ
- フレームや維持装置の位置
- 顎を動かしたときの安定性
壊れている入れ歯や、長く使用していない入れ歯でも、参考になることがあります。自己判断で捨てず、可能であればすべてお持ちください。
よくある質問
古い入れ歯をそのままコピーするのですか
いいえ。前の入れ歯に残る情報を診査し、良い部分を参考にしながら、現在のお口の状態に合わない部分を修正して新しい入れ歯を製作します。
他院で作った入れ歯も持参してよいですか
はい。診断資料として確認します。ただし、強いご要望がある場合を除き、他院で製作された入れ歯を直接削ったり、大きく改造したりすることを基本とはしていません。
壊れた古い入れ歯でも役に立ちますか
状態によりますが、人工歯の位置、摩耗面、義歯床やフレームの形などを確認できる場合があります。破片が残っていれば一緒にお持ちください。
前の入れ歯の方が噛みやすかったのは慣れだけですか
慣れだけとは限りません。人工歯の位置、顎位、咬合高径、摩耗面、義歯床の形などが、現在の顎の動きに合っていた可能性があります。新旧の入れ歯を比較して判断します。
リノベーション義歯は保険診療ですか
当院のリノベーション義歯は自由診療です。契約内容、治療範囲、費用、期間、想定されるリスクについてご説明し、ご納得いただいてから治療を開始します。
新しい入れ歯を作る前に古い入れ歯を見せてください
古い入れ歯は、捨てるべき古い装置ではなく、患者さんがどのように噛んできたかを知るための資料になることがあります。
みやの歯科医院では、前の入れ歯から情報を収集し、現在のお口と顎の状態を診査したうえで、新しい入れ歯の製作に利用します。
ご相談の際は、現在使用している入れ歯だけでなく、以前使用していた入れ歯も可能な限りお持ちください。LINE無料相談では、現在のお悩みや入れ歯の状態を事前にお伺いできます。
- 監修医情報
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みやの歯科医院 院長
宮野 敬士 歯科医師