噛み合わせと身体は一体であるということ。

入れ歯に愛着を持って使っているとその人の身体の一部になります逆に使用者の心が入れ歯から離れていたら入れ歯は単なるものでしかありません。するとその人の入れ歯を調整しようとしても、入れ歯からの声が聞こえてこないので良くしようとしてもできません。


ものじゃなくて身体と一体であるということがMTコネクター®︎の特徴になります。

ここをしっかりと理解していただきたいと思います。


一般的な部分入れ歯は歯牙負担性義歯であり残っている歯を支えにしますが、MTコネクター®︎は完全粘膜負担性義歯といって残っている歯を支えにしません。

MTコネクター®︎は完全粘膜負担性義歯ですから歯が何本欠損でも総入れ歯と同じ考え方になります。何本欠損の部分入れ歯でも完全に粘膜負担性義歯になり歯牙に全く負担をかけません。ということは残っている歯は長持ちし、粘膜は噛んでいくうちに強くなります。そして定期的にメンテナンス調整をすることで身体に歪みが蓄積しません。

完全粘膜負担性ということは少しでも身体が変わると噛み合わせが変わることになります。これは長所でもあり短所でもあります。


歯牙負担性義歯(一般的なリジットな入れ歯やブリッジ)、歯根膜調整機能のないインプラントの場合、ちょっとのことでは噛み合わせは狂いません。しかし、その代わり身体が変わり身体が求める噛み合わせと現在の噛み合わせが食い違い次第に噛み合わせのバランスが悪くなると、部分入れ歯ではクラスプというバネが曲がって緩んだり、入れ歯の金具(クラスプ)がかかっている残存歯がどんどんダメになったりしてきます。ブリッジの場合はつないでいる歯が次々と歯根破折や歯周病を助長して抜歯になったり、インプラントの場合は対合の歯がある日突然破折したり、上部構造が割れたりしてきます。残存歯がだめにならない場合は噛み合わせの歪みは身体に蓄積されます。神経筋骨格の歪み、大きくなれば細胞血液に至るまで歪みが蓄積されます。そして、歪んだプレートが解放され突然地震が発生するように、ある日突然病気となって姿をあらわすわけです。


人生の全ては諸行無常、移り変わっていくものです。病気をしていないのに明日なくなる人もいます。入れ歯も同じで、作ったら終わりではないのです。人生の時々で移り変わる身体とともに噛み合わせも変化していくものなのです。ずっと若いままの噛み合わせなどというのはありえませんし、あるとしたら歪みがどんどん蓄積されています。ですから命終を迎えるその時まで調整とメンテナンスが必要になってくるのです。


宮野たかよしの考案したMTコネクター®︎は引っ掛けや支えがなく完全に粘膜負担性ですから噛み合わせのバランスが微妙におかしいと外れやすくなったりフレームが歯牙から離れたり色々な事が起こりすぐにわかるようになっています。そしてそれを良い状態に調整することで噛み合わせと身体は一体になります。絶えず定期的に噛み合わせと身体を一体にすることで歯や身体に歪みは蓄積されず快適な生活を送ることができるのです。


一般的な入れ歯では難しい人どうぞお越しください。総義歯で歯茎がない人どうぞお越しください。癌で骨がない人どうぞお越しください。

インプラントをしていて一般的な入れ歯が難しい人もできます。どうぞお越しください。


入れ歯というのは本来一人一人完全なオーダーメイドです。そこには患者様に良くなってもらいたいという技工士と歯科医師の気が入っています。そしてそこに使用する患者様の魂が入っていくのです。入れ歯は消化器系の臓器です。単なるものではありません。

だからひとたび良い入れ歯を作ったら愛着を持って使い続けていただきたいとおもいます。入れ歯はリベースや人工歯の移動・交換、フレーム交換などメンテナンスをすることで何度でも蘇ります。

保険点数の関係で粗悪な技工物が蔓延っている現在の世の中で「悪ければまた作り変えたらいいわ、入れ歯は噛めないで当たり前、こんなもんやろ。入れ歯は完成して入れたら終わりでしょ。」とあきらめている、あるいは勘違いしている人達に是非このことをわかっていただきたいと思います。入れたその場でピーナッツやスルメが噛め、それを身体との関係を追求しながら長期的に健康に維持するための仕組みがここにあるということを是非入れ歯で困っている、あるいは噛むことには困っていなくても今までの適当な歯科治療で知らないうちに身体を悪くしている歯が原因だと思っていない多くの人にわかっていただきたいと願っております。


一般社団法人MTC歯科臨床研究会みやの歯科医院では来院毎に毎回大事に洗浄させていただいて、技工用マイクロスコープで毎回傷がないかチェック、あれば修理してお返しするようにしています。噛めるのは当たり前。それ以上に身体のメインテナンスとして入れ歯の定期検診に皆様来られているのです。


MTコネクターも2002年にできてから一歩も考え方が異なっていません。

それは単にバネがなく快適な噛める入れ歯ではないのです。根本は身体と噛み合わせは一体であるということ、歯の一本一本にはその時の身体から計測されたあるべき形・位置・大きさがあるということなのです。


身体と噛み合わせは一体であるということをよくわかっていただき、入れ歯を非常に大事につかっていただき、今後も健康増進のためにメンテナンスをさせていただきたいと思います。

この記事に対してコメントする

トラックバックURL